県本部55周年を迎えるにあたって
詩吟朗詠錦城会神奈川県本部 本部長 佐藤城孝
私達神奈川県本部は、年中行事として、総会兼温習会、大寿吟詠発表会、師範吟詠発表会、初吟会の年4回の発表会を開催しております。その他に支部、道場の行事もあります。行事が多いと感じますが、亡き丸山城壮宗範は「毎回出吟することは難しくとも年に何回か出吟できれば良いと思う。行事を減らせば参加する機会を奪うことになる。舞台を踏むことによって、何回も同じ漢詩を吟じて漢詩の心をくみ取って良い吟を吟ずることができるので、行事は維持したい」を仰っておられました。
伊東専務理事は「詩吟かるた」を作成して、漢詩の「情景、心情」をくみ取って舞台に立つ指針とすべく機会あるごとに紹介して参りました。ある方は次の行事に出吟する吟題を決めた時点で「詩吟かるた」を持ち歩いて暇を作って読む習慣をつけ、暗譜して舞台に立ちたいと日々努力しました。詩文を読むことも詩吟の稽古です。詩吟かるたを心の友とし、読むことによって情景や心情をくみ取る習慣を付けることが技量の向上につながります。
四季の移り変わりに目を向ける洞察力、或いは風の吹く様から、草花の香りを感じ取るなど、感性を豊かにすることも大切です。宗家曰く「詩吟を吟ずることで聴く人に感動を与えなければならない」と稽古の度に諭されます。漢詩や短歌の情景や心情、或いは背景、通訳を深く探る習慣をつけて、聞く人に感動を与える詩吟、短歌でありたいものです。
楽して達成できるものはなく、稽古に勝るものはない・・・長いこと詩吟をやってまいりましたが、稽古に勝るものはないと実感しております。詩吟を稽古するときには、流祖が唱えた「一吟心霊に徹す」を常に心がけ、作者の心情、情景などを考えて吟ずる習慣をつけていただきたいと思います。また舞台に立つ前にも思い出して呪文のように自分に言い聞かせましょう。
来る55周年記念の発表会では、納得の行くまで稽古して戴き流祖の訓えや宗家の訓えを守り素晴らしい舞台にしていただきたいとお願いしたします。
以上
